都心に車があふれて渋滞が起こり、また、
駐車場不足から来る路上駐車のためにスムーズに走れなくなり、また渋滞が起こる。
道路の容量に対して車の数が多いために起こる交通渋滞、そして路上駐車。
そこで、郊外から都心部へ流入する自動車の数を減らし、交通の流れをスムーズにさせる方法の一つとして
『パーク・アンド・バスライド』があげられます。
郊外のバスターミナル、バスストップ付近に自家用車専用の駐車場を設け、車に乗ってきた利用者は、そこでバスに乗り換え目的地へと向かうもの。
このシステムを全国に先駆けて実用化したのは意外にも神戸市が最初で、現在も神戸市北区の箕谷において実施されています。
■ 現在、兵庫県内で実施されているパーク・アンド・バスライド
全国で初めてのパーク・アンド・バスライドシステムを導入した箕谷駐車場からは、
新神戸駅・三宮駅へ行く神戸市バスが運行されています。
このバスを利用すると、新神戸駅まで約10分、三宮駅までわずか約18分で行けるうえ、
バスの運転本数も平日朝のラッシュ時には2〜3分間隔と頻発運転されている点と、
車を利用した場合の新神戸トンネルの通行料金が片道600円と高いこと、
駐車場の利用料金が1日300円と低廉であることなどからも箕谷駐車場の利用者は特に多く、
平日の朝9時前にはもう満車となることも多々あります。
おかげであとあと車を駐車場に止めることが出来ず、
仕方なく車で都心部へ向かうことになるということもあるようで、
さらなる駐車場の増設が必要かと思われます。
また、98年4月に開業した明石海峡大橋を経由する高速バスにおいても、
淡路島内の各高速バスストップ付近には、高速バス利用者のための駐車場が開設され、
淡路島内各地から神戸・大阪方面へ向かう高速バス利用客に大いに利用され、
淡路ICや北淡ICなどの駐車場では満車になることも多いようです。
京阪神地域と徳島とを結ぶ高速バスにおいても、徳島県内の国道沿いにパーク・アンド・バスライド実現に向け、
道の駅のような施設を併設した駐車場を建設するとのこと。
ということで、パーク・アンド・バスライドは各地で行われています。
実現不可能なこともあるかもしれないけれど、箕谷や淡路島、徳島以外にもできそうなパーク・アンド・バスライド案、
個人的に考えてみました。
■ 阪神間でパーク・アンド・バスライド
実現の可能性がありそうなところは、川西市清和台地区。
川西市の北部・清和台付近にパーク・アンド・バスライド用の駐車場を設け、
清和台以北・猪名川町方面からのマイカーの流入を清和台で抑止。
清和台から川西能勢口駅までは阪急バス利用。これにより県道川西篠山線の交通量を若干減少させられる。
この他、日生中央駅や山下駅、平野駅など能勢電鉄沿線の駅にも1日300〜500円程度で利用できる駐車場を設けることにより、
国道173号線などの交通量を減らすこともできるでしょう。
■ 神戸市内・明石市内でパーク・アンド・バスライド
[北神・西宮北エリア]
現状では箕谷駐車場のほか、神鉄谷上駅前にも若干の駐車場があり、
谷上から北神急行利用によるパーク・アンド・ライドが可能ですが、谷上駅前でのさらなる駐車場の増設と、
他の神鉄沿線…たとえば岡場駅でも駅前のショッピングセンターの駐車場を活用するなどして、
パーク・アンド・ライドのさらなる拡大をすれば良いと思う。
また、六甲北道路の吉尾インター付近にも駐車場を設け、
三田市内〜三ノ宮間で運行している神姫バスに吉尾インター停留所を設け、吉尾インターから三ノ宮へのアクセスを充実させる…というのもイイかと。
また、中国道西宮北インター付近、長尾バス停付近にも大規模な駐車場を設け、朝夕を中心に大阪への高速バス便を充実させる。
高速バス停留所周辺に駐車場を設け、高速バスの便を今以上に良くすることで朝の中国道渋滞も多少は緩和することでしょう。
[北須磨・西神エリア]
神鉄粟生線木津駅付近の産業団地内に駐車場を設け、神戸電鉄、神姫バスによるパーク・アンド・ライド。
神姫バスはエビス〜三ノ宮間の快速バスを活用できる。
北区の「しあわせの村」内の駐車場を活用してのパーク・アンド・バスライド。
実際、しあわせの村駐車場を活用したパーク・アンド・バスライドについては、
私の知人で活用してる方がいます。
もっと駐車場を増設し、三宮方面へのバスの運転本数を増やせば、
しあわせの村を中継地としたパーク・アンド・バスライドも、さらに使いやすくなると思うのだが…。
地下鉄妙法寺駅前にある、1日300円でとめられる妙法寺駐車場…。
地下鉄一本で三宮まで20分という地の利から利用する人は多く、平日はもとより日曜日でも朝8時頃にはもう満車となる。
名谷駅、総合運動公園駅にも妙法寺駐車場ほど安くはないが1日通し料金制の駐車場があり、
多くの利用があるが、名谷も妙法寺駅と同様、収容台数が少ないためすぐに満車となる。
さらなる駐車場の増設が必要かと思われ…。
[西区・明石方面エリア]
ちょっと壮大な計画になっちゃいますが、西区岩岡町から建設の進む第二神明北線・神戸西バイパスを経由し、
神戸市中心部への高速バスを開設させる。
始発地点は第二神明の大久保インター付近で、途中停留所は平野町、春日台、櫨谷町、井吹台西町の4ヶ所。
それぞれの場所にはパーク・アンド・バスライドのための駐車場と自転車・バイクを置くための駐輪場を設置。
大久保インター前のパーク・アンド・バスライドには、平日にはがら空きのカナート西神戸(イズミヤ)の駐車場を活用すれば一石二鳥。
バス路線は岩岡町内から大久保インターを経て三ノ宮へ行くルートと、三木方面から国道175号線を経由し、平野から三ノ宮へ至る2つのルートを設定。
…と、まあこれは実現不可能な案ではないので、是非実現していただきたい。
また、大久保インターからJR大久保駅へのバスの便を良くするため、
現状の神戸市バスのみならず、高丘7丁目まで運行している明石市バスを大久保インター付近まで延長運転させましょう〜。
パーク・アンド・バスライドだけでなく、駐輪場も併設することで、サイクル・アンド・バスライド、
バイク・アンド・バスライドにも対応させましょう…。
バスの運転本数も多くなればバスの利用者も増加します。是非とも明石市バスの延長を!!
■ 播州地方でパーク・アンド・バスライド
神戸と阪神間とは違い、自動車の普及が著しい播州地区で、
パーク・アンド・バスライドが実現可能かどうか…。
どうやらバスライドについては、ちょっと難しそうである。
車と鉄道とを連携させたパーク・アンド・ライドであれば、
駅周辺に駐車場を設けることで、自宅から駅までは自家用車、
駅から目的地までは鉄道という使い方ができ、
鉄道を活性化させることは可能かと思う。
■ 中国道・山陽道でパーク・アンド・バスライド
中国自動車道には大阪〜津山駅間のハイウェイバスをはじめとして、いくつかの高速バスが走っているわけですが、
この中国ハイウェイバスのバスストップ周辺にも無料ないし1日300円〜500円で利用できる駐車場があれば、
ここまで車で来て、車を置いて大阪・神戸方面へ高速バスで行くという利用ができて便利になるのにな…なんてことよく思います。
その結果、高速バスの利用者が増加する。また、高速道路をはじめ、周辺道路の渋滞緩和にも多少は役立つはず。
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