阪神電鉄バス 西宮浜手線(2)(西宮浜系統)
西宮浜循環(JR西宮〜阪神西宮〜西宮浜東〜マリナパーク〜阪神西宮〜JR西宮)
西宮市の西宮浜埋立地、マリナパークシティと産業団地内を循環運転する路線。
【路線概要】
西宮浜手線のうち、もう一つの系統が西宮浜地区を走る路線。浜松原町・泉町方面への
浜手循環と同一の路線として位置づけられており、定期券では両者共通の扱いになっている。
西宮浜は、昭和50年代初頭から兵庫県が造成・開発した埋立地で、
この路線は西宮浜埋立地内に開発された産業団地の従業員輸送のために昭和61年に開設。
また、1998年春からは西宮浜西地区に開発された住宅団地、西宮マリナパークシティの
住民の足としても活躍するようになった。
西宮浜方面ゆきのバスは阪神西宮バスターミナル6番のりばから発車し、
行き先方向幕が緑色表示のバスは「大回り」で、マリナパークと西宮浜東(産業団地)を経由。
青色の方向幕のバスは「小回り」で、マリナパーク地区のみ巡回し、西宮浜東地区には経由しない。
昼間は大回り、小回りがそれぞれ30分間隔で交互に運転されている。
また、運行本数は極端に少なくなるが(昼間1時間に1本)、JR西宮発着便もある。
コースは、阪神西宮を出ると国道2号線に出て東進、次の札場筋交差点で右折して、札場筋を南へ進み、
本町まで浜松原町方面へ行く浜手循環と同じコースをたどる。
本町を過ぎ、交通公園前、鞍掛町を過ぎ、西宮大橋を渡る。
この西宮大橋は、橋の下をすぐそばにあるヨットハーバーへ出入りするヨットの帆柱の高さに合わせ、
橋がずいぶんと高くなっている。その橋を渡れば、そこから西宮浜の埋立地に入る。
西宮大橋南バス停を出ると、ここからは時間帯・系統によって進む方向が変わり、
緑色方向幕の「大回り」系統は、午前の便なら左折して西宮浜東地区へ、
青色方向幕の「小回り」なら直進して西宮浜中央へ、午後の便は大回り・小回り系統どちらも右折してマリナパーク方面へと向かう。
午前便の大回りの場合は西宮大橋南バス停の次の交差点で左折し、西宮浜東第一停留所に到着する。
この付近一帯は昭和60年頃から市内や市外にあった工場、物流センターなどが移転し形成された産業団地で、
朝夕は産業団地の従業員の通勤の足として、このバスが重要な足になっている。
西宮浜東第一から第五バス停まであり、西宮浜東地区を過ぎるとマリナパーク東バス停に到着し、
そしてヨットハーバー前を過ぎてバスはマリナパークシティ内に入っていく。
マリナパークシティ内を巡回したバスは、西宮浜1丁目バス停を過ぎると、再び来た道へ合流し北進、
阪神西宮、JR西宮へと戻っていく。
西宮マリナパークシティは、兵庫県、西宮市、住宅都市整備公団、そして民間業者が建設した住宅団地で、
特に阪神大震災の被災者復興住宅としての役割が大きいため、住民の多くは被災者である。
この地域はもともとヨットハーバーなどのマリンスポーツ施設、レジャー施設、リゾートホテル、
ショッピングセンターなどを誘致した阪神マリンシティとして計画されていた地域で、
本来ならば住宅団地の建設は考慮されていなかったが、バブル崩壊によってリゾート計画が頓挫し、
その上、95年の阪神大震災によって計画が大幅変更され、住宅建設に切り替わったいきさつがある。
マリナパークシティは、そんな一大リゾート計画の夢のあとだったりする。
マリナパークシティの最終居住人口は1万人余りで、今後も人口が増加し、発展する地域だ。
また、99年3月からは、西宮浜を開発した兵庫県企業庁からノンステップバスを提供され、運行を開始している。
このルートの所要時間はJR西宮発着の大回りで約47分、小回りで42分、
走行距離はJR西宮発の大回りで8.8Km、小回りで7.5Km。運賃は全線均一で210円。
【運行状況】
98年3月の増便で、これまでの昼間40分間隔から15分間隔になった。
6時台から23時台まで運行され、大回りは朝ラッシュから夜間まで、
小回りは早朝から深夜まで運転され、昼間と夜間は大回り・小回りが交互に、
朝夕ラッシュ時は、大回りのみ運転している。
朝のラッシュは往路は産業団地の通勤客輸送に、復路はマリナパーク住民の
通勤・通学の足となり、また、夕方ラッシュはその逆で、
往路はマリナパーク住民の帰宅の足として、復路は産業団地の従業員の帰宅の足と、
片道輸送が少ないのが特徴。
運行本数は以下の通り。( )は、そのうちJR西宮発の本数。
大回り・・・平日60(22)、土曜44(17)、休日24(12)
小回り・・・平日27(04)、土曜22(04)、休日32(01)
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合 計・・・平日87(26)、土曜66(21)、休日56(13)
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