阪神電鉄バス 西宮浜手線
浜手循環(阪神西宮〜浜松原町〜泉町〜阪神西宮)
西宮浜循環(JR西宮〜阪神西宮〜西宮浜東〜マリナパーク〜阪神西宮〜JR西宮)
西宮市の浜の手地域・西宮浜を循環運転する路線。
【路線概要】
西宮浜手線は、泉町・浜松原町を循環する「浜手循環」と、兵庫県が造成した西宮浜埋立地にある産業団地および
震災復興住宅として開発が進められている「マリナパークタウン」地区を巡回する「西宮浜線」の2つの路線から構成されている、
西宮市南部を走る路線。
方向幕が「阪神西宮−浜松原町」と表示されているのは浜手循環で、
この路線は午前中は阪神西宮から本町、石在町、浜松原町、東町、泉町から
戎神社前を通って再び本町、阪神西宮に戻る東回り、午後はその逆で、
本町から国道43号線に入り、戎神社前、泉町、東町、浜松原町、石在町を経由して、
本町、阪神西宮へと至る西回り系統になる。方向幕には西回り・東回りの種別・
方向は書かれていないので、少々ややこしいかもしれない。
浜手循環のバスは阪神西宮バスターミナル3番のりばから発車し、まず国道2号線に出て東進、
次の札場筋交差点で右折して、札場筋を南へ進むが、札場筋は西宮市内で最も渋滞する箇所で、
この付近を通過するのに4〜5分かかってしまうこともザラ。おまけに阪神電鉄の踏切待ちが
渋滞に拍車をかけている。この踏切もすでに下り線が高架化されて少しはマシにはなったものの、
朝のラッシュ時には相当待たされる。
本町を過ぎると国道43号線の本町交差点を午前の便なら直進、午後の便は交差点を右折する。
午前便なら、札場筋を南進し、酒蔵通りへ左折すると石在町バス停。
石在町バス停は比較的最近にできた停留所で、この付近には通りの名前が「酒蔵通り」ということからわかるように、
清酒白鷹、日本盛(西宮酒造)といった酒造工場がいくつか建ち並んでいる。
また、日本名水百選にも指定された宮水発祥の地もこの近くで、各所に酒造会社の宮水井土が点在している。
バスは福祉センター筋を南へ進み、浜松原町から臨港線へ入る。浜松原町、東町付近は準工業地帯で、住宅と工場が混在する地域。
この付近では阪急バスも路線を開設し、西宮北口や甲東園へ結んで走っている。
札場筋越えると、白鹿博物館前。白鹿博物館(白鹿記念酒造博物館)は、阪神大震災の被害を受け、
平成10年3月に復興。現在では酒蔵館と記念館で構成され、明治時代の酒造りを体験できる展示や、
利き酒を楽しめるコーナーも。
浜町を過ぎ、西宮港の堤防沿いの道路を南下、西波止町付近の狭路を走り抜けて、
バスは泉町へ。
西波止町、泉町付近はすぐ南側が海岸で、甲子園浜と並ぶ阪神間のサーフィンのメッカ。
昭和30年代末まで、かつてこの付近一帯は海水浴場で大勢の海水浴客も訪れていた。
また、海岸近くには勝海舟が建てた旧西宮砲台もある。
泉町からは建石筋を北へ進んで荒戒町から国道43号線へ。そしてふたたび本町交差点に入って
阪神西宮へと向かう。渋滞と阪神踏切の遮断時間の長さから、阪神電車に乗り換える人の大半は
阪神西宮まで乗らず1つ手前の「阪神札場筋」バス停で下車している。
このルートの所要時間は約27分、走行距離は5.6Km。
【運行状況】
平日昼間は40分間隔で運行し、平日・土曜日は同一ダイヤで、
バス1台体制での運行。
休日は、なぜか35分間隔で運行している。
ラッシュ時は2台体制で運行し、朝は16分間隔、夕方は20分間隔。
全車循環運転で、阪神西宮発で午前が石在町→浜松原町先行(東回り)、
午後は戎神社前→泉町先行(西回り)となる。
札場筋での渋滞が酷いため、朝・夕を中心に3〜5分程度の遅れがある。
阪神電鉄が下り線だけ高架に移ったため、かつてほどの遅れは出なくなったが、
それでも阪神電車の踏切絡みでの遅れは多い。
【西宮浜手線の歴史】
昭和30年4月、西宮市南部の工場従業員の通勤と、住民の足として開業した路線。
昭和40年代初頭に路線改編を行い、阪急バスとの競合区間でもある西宮東口・朝凪町経由のルートの廃止など、
複数あった循環系統を整理し、阪神西宮始発で戎神社前、泉町、東町3丁目、浜松原町、出在家町、今津港、西谷町、
久寿川、今津、西宮市立病院前(その後染殿町に改称)を経て阪神西宮へ戻る「浜手西回り」と
その逆方向で運行する「浜手東回り」に統一。
この浜手西・東まわりの循環は昭和52年頃まで昼間30分間隔程度で運行されていたが、
のちに国道43号線部分の本町−染殿町−今津間を廃止し、出在家町から今津港、
西谷町、久寿川、今津、今津二葉町と一方運行で今津付近を循環し、
出在家町から再び阪神西宮へ戻る系統に改められる。
そののち数年でさらに縮小され、浜松原町以東を切り捨て、新たに浜松原町から福祉センター筋、
酒蔵通りを経て本町へと至る経路を開設させ、午前と午後とで方向を変える現在の循環系統となっている。
運転本数も改編当時から変化はない。
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【運転本数】
運転区間 |
運転本数 |
平日 | 土曜日 | 休日 |
東回り(午前便) | 14 | 14 | 10 |
西回り(午後便) | 18 | 18 | 15 |
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データはいずれも1999年2月現在。
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